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いい話と言うか、あきれた話。
この前、近所の商店街イベントでやっていたクジを引いた。
買い物をすると貰えるくじ引き券数枚集めて引くアレだ。
「3等のスポーツ自転車が欲しいな~」
なんて考えながら箱に手を入れてゴソゴソやってると、耳元で「それだっ!」って大声がした。
2年前に死んだ爺ちゃんの声だった。
声に驚いて、思わずクジを握ってしまった。
取り出してみると6等の日本酒セット。
有名な酒蔵の奴らしい
確かに生前は物凄い酒好きだったけど「死んでも酒なのか!」ってちょっと飽きれた。
とりあえず爺ちゃんの仏壇に半分供えて、残りは手間賃として俺が飲もうとしたんだが、
そのとき・・・ピンポーン♪
なんだよ、お客かよと思ったら、寺生まれで霊感の強いTさんだった。
「よう、ひさしぶり。なんかお前の爺さんに呼ばれたんでな」
と言うと、手を上げて
「破っ!!」
胸のあたりが青白く輝いたかと思ったら、見る見る酒瓶の形に・・・。
「半分は爺さんのものだからしょうがないな。じゃ、また!」
酒瓶をだいじそうにかかえたTさんをポカーンと見守るしかなかったが、
ドアがバタンと閉じられた音で我に返り、
「おいwwwちょwww」
ってな感じでドアを開けたんだが、もうTさんの姿はなかった。
寺生まれってすごいと思いつつ、その無駄な霊感なんとかしろ破戒僧め、とも強く思った。
爺ちゃん、どうしてあんなやつと知り合いになったんだよ・・・。
何人かで集まって怪談話しをしているとき、そのうちの1人が言い出た。
「今から話す方法で、自分の霊感チェックできるんだって」
「まず頭の中で、自分の家の自分の部屋にいるイメージを思い浮かべて、
そしてそこから順番に全部の部屋を覗いて回っていってもし、その途中、
どこかの部屋で、自分以外の誰かに会ったら霊感が強くて、見える時には見えちゃうんだって」
その話しを聞きながらみんなで試してみたところ、A子という女の子だけが誰かと「会った」という。
「部屋に行ったら中年の男が隅へ座り込んで、私を見ていたの・・・
その時はちょっとびっくりしただけだったんだけどね・・・で、その日、
家に帰って、その部屋に行ったら、その男が同じ場所に座り込んで
私をじっと見てたの。どこかで見たことある顔なんだけど、思い出せないんだよねー。」
昔から霊感が強いと言っていたA子は、霊に怯えることなく淡々と話していた。
「その人なんか呟いているんだよね。『ォも゙っわデ』みたいに聞こえるんだけど、
良く判んなかったんだ」
その直後、A子に親戚のおじさんが亡くなったという電話が入った。
A子がお葬式に行ってみると、遺影に写っていたのは昨日霊感実験で見た男だったのだ。
他の親戚に事情を話すと、死んだおじさんは彼女が小さい頃にやっていたバレエを応援していて、
シューズをプレゼントしてくれたこともあった。
お前が踊るところを見たがっていたし『%&$#”%%」』というのは
『踊って、踊って』と言っていたのではないかとその親戚は推測した。
お葬式の終わった晩A子は金縛りにあった。
そして、またあの男がA子の部屋にあらわれたのだ。
「叔父さん、今までありがとうね。安らかに眠ってね。」
そう言ったA子の足首を握り、男は
「ォも゙っわデ・・・。ォも゙っわデ・・・。」と繰り返す。
「叔父さんごめんね、私、足を怪我してクラシックバレー辞めちゃったんだ」と返した。
しかし、叔父さんはさらに物凄い力でA子の足を引っ張り始めた。
「ォも゙っわデ・・・。ォも゙っわデ・・・」を繰り替えずばかりだ。
そのうちA子はある事に気づく・・・叔父さん「踊って」とは言っていない。
「代わって」と言っているのだった。
そこで、叔父さんの声がはっきり聞こえた。
「死にたぐない・・・代わ゛っで!代わ゛っで!」
「甘ったれるんじゃない!」
その怒声とともに落下してきた青白い光弾が叔父さんを吹き飛ばした!
見上げると天井の角には、寺生まれで霊感の強いTさんがへばりついてのだ。
「生きることも死ぬことも、誰にも代わることは出来ないんだぜ。
しかしあんたの無念、少しは俺が担いでってやる」
天井から降りてきたTさんはそう言うと、押入にしまってあったはずの
A子の古びたバレエシューズを小脇に抱え、窓から出ていった。
寺生まれって凄い。110をプッシュしながらA子はそう思った。
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だいぶ前だが、デパートに行ったの。買い物終わって、外のベンチに座りながら
煙草吸ってて、何気なく隣に置いてたゴミ箱覗いたの。
中はほとんど空で綺麗なんだけど、携帯が捨てられてた。
放っておけばいいのにさ、本当に何気なく拾ってみると、
折りたたみ部分がネジれてて、完全に壊れてたんだ。
ゴミ箱に戻そうと思って、ふとメモリカードを確認したら、1ギガのミニSDが入ってた。
ラッキー、と思ってカードだけ持ち帰ったの。これが最悪だった。
家に帰って、カードをPCに差し込んでみたんだ。何が入ってるのか気になるでしょ?
エッチな奴でも入ってないかなぁ(最低?)と、ドキドキしながら開いてみたら、
写真が100枚位入ってた。
一枚目を開いて、次々に>で見たんだけど、全然面白くない。
中年の女やその子供らしい若い女(まったく×)がメインで、後は東京や福岡とかの名所が写ってるだけ。
オッサンが家族や出張先を写したんだろなって思った。
かなりテンション下がったけど、惰性で次々見てたら、変な写真が出てきた。
暗い部屋の中で、髪の長い女の後姿が写ってるの。
少し期待したね。だって女が裸なんだもん。
ワクワクしながら次の写真見たら、女がこっち向いてたの。
首だけ。
えっ?て思った。身体は向こう向いてるの。でも顔はこっち。エクソシストみたいだけど、
更に気持悪かったのが女の目が無いんだ。
隠れてるんじゃなくて、目の部分が皮膚になってるの。頬みたいに自然にさ。
なんじゃこりゃ?って思ったけど、次の写真も見てみた。
そしたら真っ黒になってた。
その次も、次のやつも真っ黒で、3枚真っ黒が続いて終わり。
正直気味が悪かったけど、オッサン(かどうか知らないが)が、何かふざけて
撮ったんだろって思うことにした。肝だめしの練習とかさ。
気にしないことにして、カードをフォーマットすることにしたんだが、
フォーマットをクリックした途端、部屋の電気が消えたの。全部。
俺はマンションで一人暮らしなんだけど、5年住んでてそんなの初めて。
夜の10時くらいだったから、当然暗いんだけど、PCの明かりがあったから真っ暗じゃなかった。
窓の外見たら向かいのスーパーの光が見えたから、停電じゃないと分かったよ。
ブレーカーかなと思って、玄関に行こうとしたところ、カツンて台所から物音がした。
ドキッとする。一人暮らしなんだから、俺以外にいるわけがない。
気のせいだろって、深呼吸して、廊下に出た。
真っ暗なことに気付いて、明かりの代わりに、さっきまで使ってたPC(ノート)を持ち上げた。
その瞬間、カツカツカツ!て台所から聞こえてきたの。堅い靴履いて歩くような音。
もう気のせいとかいうレベルじゃないのね。確実に聞こえるもん。
俺は、ワー!!て叫びながら、玄関めがけて走ったんだけど、
後ろから何か追いかけてくるような足音が聞こえたの。
半泣きになりながらブレーカーを上げた(やっぱり落ちてた)ら、
ニ三回点滅しながら電気がついて、いつもの白い廊下が見えた。勿論何もいない。
俺がさっきまでいた部屋から、大音量でTVが鳴ってる音が聞こえた。
恐る恐る引き返してみると、TVがついてて、音量がマックスになってた。
ブレーカー落ちるまでTVつけてなかったし、音量も普通にしてた筈なのに。
TVを消して、座り込んだ俺は、自分が未だににPCを持ってることを思い出した。
PCのモニタに、フォーマットが完了しましたってメッセージが出てたよ。
それ見て、何となくだけど、終わったような気分になった。
さっきの台所の音や足音も気のせいに思えてきた。
寝ることにしたんだけど、さすがに怖くて部屋中の電気つけたまま横になった。
どのくらい寝たのか分からないけど、なんか息苦しくなって目が覚めた。
起きる寸前まで呼吸が止まってたような感覚がした。
ハアハアと息しながら、電気つけようと思って、思い出した。
寝る前に電気つけてた筈なのに消えてる。
そう思った途端、カサカサって音に気が付いた。
台所じゃなく、今いる部屋の中で。
カサカサカサカ…
昆虫が這う音にも聞こえるし、それならゴキくらいだろ。嫌いだが怖くはない。
そう思いこもうとしたけど、身体は多分違うって気づいてんだろうね。
心臓が破裂するくらい早くなって、耳が詰まったようになる。
起きて電気つけようかと思ったけど、またブレーカーだったら、
今度は玄関まで辿り着けない気がした。
目を閉じて、そのまま寝ることにしたの。
そしたらだんだん音が近づいてきて、顔の上を何かが撫でた。
感触で分かったよ。髪の毛だ。
そんですぐ耳元で聞こえたんだ。
「だれ」
凄く小さな声だったけど、間違いなく聞こえた。女だったよ。
俺のセリフだよと思ったけど、黙って返事しなかった。
そしたらカサカサいう音がまた聞こえて、離れていったよ。
いつの間にか眠ってた俺は、翌朝起きて鏡見てびっくり。顔中にミミズ腫れができてた。
とりあえず会社休んで、病院行こうと思ったんだけど、その前に気になってPC立ち上げたの。
そんで、拾ったカードを開いたんだけど、フォーマットした筈なのにデータが復活してた。
マジ勘弁してよって泣きそうになった。
見たくなかったけど、昨夜のことが気になって、もう一回見てみると、
やっぱりあの目の無い女が写ってる。
女の次の真っ黒な写真に代わったところで、あることに気付いたの。
昨日は分からなかったけど、真っ黒の中に、ほんの少しだけ光が見えるの。裂目みたいに。
次の写真もそう、端のほうが黒が薄くなって、その向こうに肌色が見えるの。
気になって、フォトショップ使って明るさ調整したり拡大して見てたら、思いついたの。
これってもしかして、レンズに髪の毛が巻き付いてんじゃないかな?って。
向こうに見えるのは、あの女の目の部分じゃないかな?って。
違うかもしれないけど、1度そう思ったらたまらなく気分悪くなってね。カード抜いて、
御守り(祖母から貰った縁結び)に突っ込んで、近所の神社に走ったの。
そんで、境内の隅に埋めて、猛ダッシュで逃げ帰った。
その日は会社休んで皮膚科に行って薬貰って、スパに行ってのんびりして、
家に帰る頃には、俺馬鹿だから恐怖感も失せてたの。
で、部屋に入ったんだけど、なんか意味なく心臓が痛くなったの。耳もおかしい。
えっ?て思いながら、PC確認したけど、当然カードは無い。
神経過敏になってるのかなって思いながらモニタ見たら、
マイドキュに記憶にないフォルダがあったの。
嫌な予感がして開いてみたら、予想通り、あの写真だったよ。全部入ってた。
コピーなんかしてないよ?
もう頭が真っ白になって、その場に倒れそうになったんだけど
後ろから誰かが俺の背中を支えたの。
それがあの寺生まれで霊感の強いTさんだったんだ。
「遅くなってすまない。でも、もう大丈夫だ」
そう言うとTさんは俺のPCの前に立ち、キーボードを叩きながらお経を唱え始めた。
するとたちどころに部屋に充満していた妙な障気が消え、俺の体も楽になってきたの。
寺生まれってやっぱり凄い。そう思いかけたその時、Tさんが唸り声をあげた。
「むぅぅ…この悪霊め、なかなかしぶとい奴だ」
冷や汗を拭いながらディスプレイを睨みつけるTさん。俺も横から覗いてみると
例のフォルダはもう跡形も無く消えている。が、ノートンがせわしなく動いてるの。
どうやらちょっとしたコンピューターウィルスに感染してしまったようだ。
まあ、この程度なら大丈夫だ。何にせよありがとうTさん。そう言おうとして降り帰った瞬間
「破ぁっ!!」
Tさんの手から放たれた光弾によって、俺のPCが木っ端微塵に吹き飛んだの。
「いやあ、危ないところだった…俺の苦手な機械に取り憑くとはな
だがやはり、人間の執念の方が一枚上手だったようだな」
Tさんはそうはにかんだ後、得意げに帰っていた。
寺生まれっていい気なもんだ。俺はPCの残骸を拾いながらそう思った。
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691 :本当にあった怖い名無し[age]:2007/07/16(月) 03:37:50 ID:cv0tel+8O
会社に着くとあることに気付く。
あ、やべ~。家に家の鍵忘れちまったよ。
家に急いで帰った。
あれ?開かない。
「破ァ!」
いきなり後ろから声が聞こえた。
振り返ってみたら寺生まれのTさんだ!
Tさんの手から放たれた青白い光は鍵穴に吸い込まれていった。
がちゃ、と鍵の開く音がした。
「鍵を閉じ込めるなんて、これからしないように気をつけろよ」
そういうと颯爽とTさんは去っていった。
寺生まれってすごい。
改めてそう思いながら扉を開けたら、中にいた、いきなり鍵が開いたことを
不審に思った侵入者に殺されそうになった。
職場にすごく好きな子がいる。
ちっちゃくって、ちょっと舌っ足らずで、あどけなくて、笑顔がすごくかわいい。
今日、彼女がちょっとかがんだとき、チラッとブラが見えた。ピンクだった。
刺繍?レース?なんか綺麗な柄で大人っぽい感じ。パンティもおそろいなんだろうな。
服の上から彼女の下着姿を想像したりしてた。ラッキーな一日だ、とか思いながら。
昼休み、彼女が同僚に嬉しそうに話しているのが聞こえた。
「今日、彼氏のお誕生日で食事に行くんです」
とたんに目の前が真っ暗になった。
食事の後は当然セックスするだろう。彼氏の誕生日なんだから。
つまり、さっき見えたブラは、夜には彼氏に脱がされるために選んだものだったんだ。
彼氏は、おれが目の端に少し映っただけでボッキしそうになったその布切れを、何ら
感ずることなく彼女から剥ぎ取り、恥ずかしがって胸を隠す彼女の両腕を優しくほどき、
おれが決して見ることはないそのブラの中身にくちづけ、吸い、軽く噛んだりするんだろう。
おそろいのパンティには、彼女の期待と興奮で濡れ、染みができている。
その脇から彼氏は指を差し込む。
ぐちょぐちょに濡れたパンティーを彼氏が脱がそうとするとき、
彼女は脱がせやすいようにちょっと腰を浮かせたりするだろうか。
そして彼氏は、おれが決して触れることも見ることもかなわないその奥に舌を這わせ、
彼女の味を味わうのか。
そんなことをされると分かっていて、どうせ脱がされると分かっていて、
彼女はそのブラとパンティを彼氏のために選んだんだ。
どこがラッキーな一日だよ。
昼休み、マックにでも行ってりゃ良かったよ。ちくしょう。
「どうした?元気ないじゃないか」
落ち込むおれにそう優しく声を掛けてくれたのは、寺生まれで霊感の強いTさんだった。
「陰気なツラしてると邪気が寄ってくるぜ。今夜破ァーッと呑みに行くか?」
有り難い、今夜一人で居たら切なすぎて堪らないだろう。お言葉に甘えて愚痴でも聞いてもらおう。
そう思い了解しかけたその時、Tさんは思い出したように言った。
「あ、他にもう一人来るけど別にいいよな?なんか祝ってくれるんだって。今日俺の誕生日でさ」
寺生まれが憎い。どうしようもないけど、今回ばかりはそう思わずにはいられなかった。
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217 :本当にあった怖い名無し:2007/07/06(金) 17:46:11 ID:DKWl0k7H0
ある日僕は学校の美術室の掃除当番だった
早く終わらせて帰ろうと思い急いでいたら
一枚の絵が大事そうに飾られているのを見つけた
その絵はとても綺麗な女の人の肖像画だったが
少し不気味で目に特徴があった
とても大きな瞳でこっちをみている気がした
なんだか怖くなり急いで掃除を終わらせ帰った
次の日学校は大騒ぎになっていた
例の美術室の絵が盗まれたのだ
最後に絵を見たということで僕は美術のT先生にいろいろ聞かれた
「なるほど掃除をしてた時にはちゃんとあったんだね」
「間違いないです、あの絵は高価なものなんですか?」
「あれは『眠りから醒めた美女』といって私の知人の画家が
自分の娘の寝起きを見て描いたものなんだ、特に価値はない
最も画家も娘ももうこの世にいないけどね」
「そうなんですか・・・」
あの絵は結局見つかった。不思議なことにTさんの家から発見されたらしい
私は、夢をみていました。
昔から私は夢をみている時に、たまに
自分は今、夢をみているんだと自覚する事がありました。
この時もそうです。
何故か私は薄暗い無人駅に一人いました。
ずいぶん陰気臭いを夢だなぁと思いました。
すると急に駅に精気の無い男の人の声でアナウンスが流れました。
それは
「まもなく、電車が来ます。
その電車に乗るとあなたは恐い目に遇いますよ~」
と意味不明なものでした。
まもなく駅に電車が入ってきました。
それは電車というより、よく遊園地などにあるお猿さん電車のようなもので
数人の顔色の悪い男女が一列に座ってました。
私はどうも変な夢だなと思いつつも、
自分の夢がどれだけ自分自身に恐怖心を与えられるか試してみたくなり
その電車に乗る事に決めました。
本当に恐くて堪られなければ、目を覚ませばいいと思ったからです。
私は自分が夢をみていると自覚している時に限って、自由に夢から
覚める事が出来ました。
私は電車の後ろから3番目の席に座りました。
辺りには生温かい空気が流れていて、本当に夢なのかと疑うぐらい
リアルな臨場感がありました。
「 出発します~」とアナウンスが流れ、電車は動き始めました。
これから何が起こるのだろうと私は不安と期待でどきどきしていました。
電車は ホームを出るとすぐにトンネルに入りました。
紫色ぽっい明かりがトンネルの中を怪しく照らしていました。
私は思いました。
(このトンネルの景色は子供の頃に遊園地で乗った、スリラーカーの景色だ。
この電車だってお猿さん電車だし結局過去の私の記憶にある映像を
持ってきているだけでちっとも恐くなんかないな。)
とその時、またアナウンスが流れました。
「次は活けづくり~活けづくりです。」
活けづくり?魚の?などと考えていると、
急に後ろからけたたましい悲鳴が聞こえてきました。
振り向くと、電車の一番後ろに座っていた男の人の周りに
四人のぼろきれのような物をまとった小人がむらがっていました。
よく見ると、男は刃物で体を裂かれ、
本当に魚の活けづくりの様になっていました。強烈な臭気が辺りをつつみ、
耳が痛くなるほどの大声で男は悲鳴をあげつづけました。
男の体からは次々と内臓がとり出され血まみれの臓器が散らばっています。
私のすぐ後ろには髪の長い顔色の悪い女性が座っていましたが、
彼女はすぐ後で大騒ぎしているのに黙って前をを向いたまま
気にもとめていない様子でした。
私はさすがに、想像を超える展開に驚き、
本当にこれは夢なのかと思いはじめ恐くなり
もう少し様子をみてから目を覚まそうと思いました。
気が付くと、一番後ろの席の男はいなくなっていました。
しかし赤黒い、血と肉の固まりのようなものは残っていました。
うしろの女性は相変わらず、無表情に一点をみつめていました。
「次はえぐり出し~えぐり出しです。」とアナウンスが流れました。
すると今度は二人の小人が現れ、ぎざぎざスプーンの様な物で
うしろの女性の目をえぐり出し始めました。
さっきまで、無表情だった彼女の顔は、痛みの為ものすごい形相に変わり、
私のすぐ後ろで鼓膜が破れるぐらい大きな声で悲鳴をあげました。
眼かから眼球が飛び出しています。血と汗の匂いがたまりません。
私は恐くなり震えながら、前を向き体をかがめていました。
ここらが潮時だと思いました。
これ以上付き合いきれません。
しかも、順番からいくと次は3番目に座っている私の番です。
私は夢から覚めようとしましたが、
自分には一体どんなアナウンスが流れるのだろうと思い、
それを確認してからその場から逃げる事にしました。
「次は挽肉~挽肉です~」とアナウンスが流れました。最悪です。
どうなるか、容易に想像が出来ので
神経を集中させ、夢から覚めようとしました。
(夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ)いつもはこう強く事で成功します。
急に「ウイーン」という機械の音が聞こえてきました。
今度は小人が私の膝に乗り変な機械みたいな物を近づけてきました。
たぶん私をミンチにする道具だと思うと恐くなり、
(夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ)と目を固くつぶり一生懸命に念じました。
「ウイーン 」という音がだんだんと大きくなってきて、顔に風圧を感じ、
もうだめだと思った瞬間に静かになりました。
なんとか、悪夢から抜け出す事ができました。
全身汗でびしょびしょになっていて、目からは涙が流れていました。
私は、寝床から台所に向、水を大量に飲んだところで、
やっと落ち着いてきました。恐ろしくリアルだったけど
所詮は夢だったのだからと自分に言い聞かせました。
次の日、学校で会う友達全員にこの夢の話をしました。
でも皆は面白がるだけでした。
所詮は夢だからです。
それから4年間が過ぎました。
大学生になった私はすっかりこの出来事を忘れ
バイトなんぞに勤しんでいました。
そしてある晩、急に始まったのです。
「 次はえぐり出し~えぐり出しです。」
あの場面からでした。
私はあっ、あの夢だとすぐに思いだしました。
すると前回と全く同じで二人の小人があの女性の眼球をえぐり出しています。
やばいと思い (夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ)とすぐに念じ始めました・・・・・
今回はなかなか目が覚めません。(夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ)・・・・・
「次は挽肉~挽肉です~」
いよいよやばくなってきました。「 ウイーン 」と近づいてきます。
(夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ、覚めてくれ)
「いや、次は終点だ」
いつの間にか向かい側の席に寺生まれで霊感の強いTさんが腕組みして座っていました。
「ただしお前らは地獄で途中下車だ!破ぁ!!」
掛け声と共にTさんの両手から青白い閃光が飛び出し、私の膝の上にいた小人を粉々に打ち砕きました。
「さてと、朝まで時間もあるし一眠りするか」
そのまま何事もなかったかのように夢の中でいびきをかいて眠ってしまうTさん。
寺生まれってスゴイ、改めてそう思いました。
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今日、電車で信じられないことが起こった。
俺はいつものように東西線で幼女を視姦してたんだが、
その幼女がいきなり俺をビンタして「何いやらしい目で見てんのよ!変態ロリコン!」だって。
ロリコン!って言われたことで俺は逆上して叫んでやったんだよ
「ロリコンのどこがいけないんだ!お前みたいな幼女に25年童貞やってきた俺の気持ちが分かるか!!」って。
そしたらその幼女、身体をビクッとさせて下向いて黙ってしまったのな。
気が動転してたんだな・・・今思い出しても死ぬほど恥ずかしい。
もちろん、幼女がビンタしてきた時点でその車両の乗客の目は俺と幼女に向いていた
さらに追撃で「ロリコン変態」と「童貞」のコンボだ。
満員ではないがかなりの乗客がいた中で、だ。幼女は黙ったままだし。
流石に気まずいと思った俺は次の駅で降りようとしたんだ。そしたら幼女が袖掴んできて、
「こ、このまま別れてあんたが犯罪犯したら気分悪いし、わ、私でよかったら・・・その・・・」とか言い出したわけ。
俺はそんなことどうでもよくて、早くこの車両から脱出することで頭がいっぱいだったから、
「何言ってんだよ!ちょ!離せっ!」って冷たくあしらったのね。
でも幼女は袖を握ったまま離さないで、「やだっ!行っちゃやだっ!!」って叫ぶんだ。しかも半泣きで。
そのうちに電車のドアが閉まってしまったんだ。そして幼女は観念した俺に抱き付いてきて、
「破 ァ ァ ァ ー ー ー ー ー ー ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」だって。
その瞬間、その車両の悪霊総立ちで昇天よ。スタンディンゴウトゥヘルよ。
俺も感極まっちゃってマジで泣いた。幼女に抱き付いて、「もう離さない!」とか言っちゃったよ。
世の中にはこんな素晴らしいことが起こりえるんだなって素直に思ったね。
鉄道警察の方々も優しかったし。
まあ、Tさんに「妹に何しやがる!!」って蹴られたけれども俺達の愛は永遠だよね。
もし、親が不治の病にかかって
絶対治らないとするじゃん?
で、俺みたいな仕事もしないでネットに入りびたりの
駄目駄目人間の俺の命と引き換えに治るとするじゃん?
そうしたら親に治ってもらおうと思って提案するよな?
俺みたいな生きてる価値がないやつがいるより
母ちゃんみたいに誰かから必要とされて辛いの我慢して
必死に生きてる人がいたほうが世の中のためじゃん。
でもな、親ってすげーんだよ。想像以上。なんていわれたと思う?
「自分の子供の命犠牲にしてまで生きたい親がどこにいる?」
だってよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
いや・・・本当に参った。俺、もっとちゃんと生きなきゃ駄目だよな・・・
「まったくですよ、そういう自己犠牲の精神を持っている人が将来悪霊になるんです」
寺生まれのTさんはそう言い
「破ァァァーーーーーーッッ!!!!!!!」
と叫んだ。
その後、親父の病は完全に消えうせ、俺はハロワへ通うことになった
改めてTさんにお礼を言おうと、向かったが
「将来悪霊になりそうなのを未然に防ぐのも俺の役目さ。こんなとこより早く面接に行きな」
寺生まれは凄い。俺は改めてそう思った。
会社から帰って来たら部屋ん中が蒸し暑いんだ
今日も昼間暑かったから熱が篭ってたんだろうな
エアコンつけて風呂入って
疲れてたから布団に直行して寝た
そしたらエアコンの調子が悪いのかウーウー鳴り出した
こんな暑いときに故障かよ
明日買いに行かないとな・・・
そう思ってリモコンでエアコンの電源切った
それでも部屋ん中は
いつまでたっても冷風来るし涼しいんだよね
しかもエアコンの音は鳴りっぱなしだし・・・
リモコンまで逝かれたのかよ
音がどんどん低音になってヴーヴー響いてくる
ちっ・・・コンセント抜くか・・・
って、窓見たら
髪の長い女が窓枠にしがみついて
「ゔぅ~・・・ゔぅ~・・・」って言ってた
死ぬほどびびったよ
俺の背後から突如「破ぁー!」という掛け声と共にまばゆい閃光が放たれた
閃光を浴びた女はもがき苦しみ、消滅した
助けてくれたのは寺生まれのTさんだった。
「たまにはうちわも使えよ?」ニヒルに笑ってTさんは去っていった。
寺生まれってやっぱりスゴイ、そう思った