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寺生まれのTさんまとめ@オカ板
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693 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:25:54 ID:ANX64Ei/0

だいぶ前だが、デパートに行ったの。買い物終わって、外のベンチに座りながら
煙草吸ってて、何気なく隣に置いてたゴミ箱覗いたの。
中はほとんど空で綺麗なんだけど、携帯が捨てられてた。
放っておけばいいのにさ、本当に何気なく拾ってみると、
折りたたみ部分がネジれてて、完全に壊れてたんだ。
ゴミ箱に戻そうと思って、ふとメモリカードを確認したら、1ギガのミニSDが入ってた。
ラッキー、と思ってカードだけ持ち帰ったの。これが最悪だった。

家に帰って、カードをPCに差し込んでみたんだ。何が入ってるのか気になるでしょ?
エッチな奴でも入ってないかなぁ(最低?)と、ドキドキしながら開いてみたら、
写真が100枚位入ってた。
一枚目を開いて、次々に>で見たんだけど、全然面白くない。
中年の女やその子供らしい若い女(まったく×)がメインで、後は東京や福岡とかの名所が写ってるだけ。
オッサンが家族や出張先を写したんだろなって思った。

かなりテンション下がったけど、惰性で次々見てたら、変な写真が出てきた。
暗い部屋の中で、髪の長い女の後姿が写ってるの。
少し期待したね。だって女が裸なんだもん。
ワクワクしながら次の写真見たら、女がこっち向いてたの。
首だけ。
 

694 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:27:54 ID:ANX64Ei/0

えっ?て思った。身体は向こう向いてるの。でも顔はこっち。エクソシストみたいだけど、
更に気持悪かったのが女の目が無いんだ。
隠れてるんじゃなくて、目の部分が皮膚になってるの。頬みたいに自然にさ。
なんじゃこりゃ?って思ったけど、次の写真も見てみた。
そしたら真っ黒になってた。
その次も、次のやつも真っ黒で、3枚真っ黒が続いて終わり。
正直気味が悪かったけど、オッサン(かどうか知らないが)が、何かふざけて
撮ったんだろって思うことにした。肝だめしの練習とかさ。
気にしないことにして、カードをフォーマットすることにしたんだが、
フォーマットをクリックした途端、部屋の電気が消えたの。全部。
俺はマンションで一人暮らしなんだけど、5年住んでてそんなの初めて。
夜の10時くらいだったから、当然暗いんだけど、PCの明かりがあったから真っ暗じゃなかった。

窓の外見たら向かいのスーパーの光が見えたから、停電じゃないと分かったよ。
ブレーカーかなと思って、玄関に行こうとしたところ、カツンて台所から物音がした。
ドキッとする。一人暮らしなんだから、俺以外にいるわけがない。
気のせいだろって、深呼吸して、廊下に出た。
真っ暗なことに気付いて、明かりの代わりに、さっきまで使ってたPC(ノート)を持ち上げた。
その瞬間、カツカツカツ!て台所から聞こえてきたの。堅い靴履いて歩くような音。
もう気のせいとかいうレベルじゃないのね。確実に聞こえるもん。
俺は、ワー!!て叫びながら、玄関めがけて走ったんだけど、
後ろから何か追いかけてくるような足音が聞こえたの。
半泣きになりながらブレーカーを上げた(やっぱり落ちてた)ら、
ニ三回点滅しながら電気がついて、いつもの白い廊下が見えた。勿論何もいない。
俺がさっきまでいた部屋から、大音量でTVが鳴ってる音が聞こえた。
恐る恐る引き返してみると、TVがついてて、音量がマックスになってた。
ブレーカー落ちるまでTVつけてなかったし、音量も普通にしてた筈なのに。

 

695 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:28:48 ID:ANX64Ei/0

TVを消して、座り込んだ俺は、自分が未だににPCを持ってることを思い出した。
PCのモニタに、フォーマットが完了しましたってメッセージが出てたよ。
それ見て、何となくだけど、終わったような気分になった。
さっきの台所の音や足音も気のせいに思えてきた。
寝ることにしたんだけど、さすがに怖くて部屋中の電気つけたまま横になった。
どのくらい寝たのか分からないけど、なんか息苦しくなって目が覚めた。
起きる寸前まで呼吸が止まってたような感覚がした。
ハアハアと息しながら、電気つけようと思って、思い出した。
寝る前に電気つけてた筈なのに消えてる。
そう思った途端、カサカサって音に気が付いた。
台所じゃなく、今いる部屋の中で。
カサカサカサカ…
昆虫が這う音にも聞こえるし、それならゴキくらいだろ。嫌いだが怖くはない。
そう思いこもうとしたけど、身体は多分違うって気づいてんだろうね。
心臓が破裂するくらい早くなって、耳が詰まったようになる。
起きて電気つけようかと思ったけど、またブレーカーだったら、
今度は玄関まで辿り着けない気がした。
目を閉じて、そのまま寝ることにしたの。
そしたらだんだん音が近づいてきて、顔の上を何かが撫でた。
感触で分かったよ。髪の毛だ。
そんですぐ耳元で聞こえたんだ。
「だれ」
凄く小さな声だったけど、間違いなく聞こえた。女だったよ。
俺のセリフだよと思ったけど、黙って返事しなかった。
そしたらカサカサいう音がまた聞こえて、離れていったよ。

 

696 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:29:43 ID:ANX64Ei/0

いつの間にか眠ってた俺は、翌朝起きて鏡見てびっくり。顔中にミミズ腫れができてた。
とりあえず会社休んで、病院行こうと思ったんだけど、その前に気になってPC立ち上げたの。
そんで、拾ったカードを開いたんだけど、フォーマットした筈なのにデータが復活してた。
マジ勘弁してよって泣きそうになった。
見たくなかったけど、昨夜のことが気になって、もう一回見てみると、
やっぱりあの目の無い女が写ってる。
女の次の真っ黒な写真に代わったところで、あることに気付いたの。
昨日は分からなかったけど、真っ黒の中に、ほんの少しだけ光が見えるの。裂目みたいに。
次の写真もそう、端のほうが黒が薄くなって、その向こうに肌色が見えるの。

気になって、フォトショップ使って明るさ調整したり拡大して見てたら、思いついたの。
これってもしかして、レンズに髪の毛が巻き付いてんじゃないかな?って。
向こうに見えるのは、あの女の目の部分じゃないかな?って。
違うかもしれないけど、1度そう思ったらたまらなく気分悪くなってね。カード抜いて、
御守り(祖母から貰った縁結び)に突っ込んで、近所の神社に走ったの。
そんで、境内の隅に埋めて、猛ダッシュで逃げ帰った。
その日は会社休んで皮膚科に行って薬貰って、スパに行ってのんびりして、
家に帰る頃には、俺馬鹿だから恐怖感も失せてたの。
で、部屋に入ったんだけど、なんか意味なく心臓が痛くなったの。耳もおかしい。

えっ?て思いながら、PC確認したけど、当然カードは無い。
神経過敏になってるのかなって思いながらモニタ見たら、
マイドキュに記憶にないフォルダがあったの。
嫌な予感がして開いてみたら、予想通り、あの写真だったよ。全部入ってた。
 

697 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:31:24 ID:ANX64Ei/0

コピーなんかしてないよ?
もう頭が真っ白になって、その場に倒れそうになったんだけど
後ろから誰かが俺の背中を支えたの。
それがあの寺生まれで霊感の強いTさんだったんだ。

「遅くなってすまない。でも、もう大丈夫だ」
そう言うとTさんは俺のPCの前に立ち、キーボードを叩きながらお経を唱え始めた。
するとたちどころに部屋に充満していた妙な障気が消え、俺の体も楽になってきたの。
寺生まれってやっぱり凄い。そう思いかけたその時、Tさんが唸り声をあげた。

「むぅぅ…この悪霊め、なかなかしぶとい奴だ」

冷や汗を拭いながらディスプレイを睨みつけるTさん。俺も横から覗いてみると
例のフォルダはもう跡形も無く消えている。が、ノートンがせわしなく動いてるの。
どうやらちょっとしたコンピューターウィルスに感染してしまったようだ。
まあ、この程度なら大丈夫だ。何にせよありがとうTさん。そう言おうとして降り帰った瞬間

「破ぁっ!!」
Tさんの手から放たれた光弾によって、俺のPCが木っ端微塵に吹き飛んだの。
「いやあ、危ないところだった…俺の苦手な機械に取り憑くとはな
 だがやはり、人間の執念の方が一枚上手だったようだな」
Tさんはそうはにかんだ後、得意げに帰っていた。

寺生まれっていい気なもんだ。俺はPCの残骸を拾いながらそう思った。
 

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694 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:27:54 ID:ANX64Ei/0

えっ?て思った。身体は向こう向いてるの。でも顔はこっち。エクソシストみたいだけど、
更に気持悪かったのが女の目が無いんだ。
隠れてるんじゃなくて、目の部分が皮膚になってるの。頬みたいに自然にさ。
なんじゃこりゃ?って思ったけど、次の写真も見てみた。
そしたら真っ黒になってた。
その次も、次のやつも真っ黒で、3枚真っ黒が続いて終わり。
正直気味が悪かったけど、オッサン(かどうか知らないが)が、何かふざけて
撮ったんだろって思うことにした。肝だめしの練習とかさ。
気にしないことにして、カードをフォーマットすることにしたんだが、
フォーマットをクリックした途端、部屋の電気が消えたの。全部。
俺はマンションで一人暮らしなんだけど、5年住んでてそんなの初めて。
夜の10時くらいだったから、当然暗いんだけど、PCの明かりがあったから真っ暗じゃなかった。

窓の外見たら向かいのスーパーの光が見えたから、停電じゃないと分かったよ。
ブレーカーかなと思って、玄関に行こうとしたところ、カツンて台所から物音がした。
ドキッとする。一人暮らしなんだから、俺以外にいるわけがない。
気のせいだろって、深呼吸して、廊下に出た。
真っ暗なことに気付いて、明かりの代わりに、さっきまで使ってたPC(ノート)を持ち上げた。
その瞬間、カツカツカツ!て台所から聞こえてきたの。堅い靴履いて歩くような音。
もう気のせいとかいうレベルじゃないのね。確実に聞こえるもん。
俺は、ワー!!て叫びながら、玄関めがけて走ったんだけど、
後ろから何か追いかけてくるような足音が聞こえたの。
半泣きになりながらブレーカーを上げた(やっぱり落ちてた)ら、
ニ三回点滅しながら電気がついて、いつもの白い廊下が見えた。勿論何もいない。
俺がさっきまでいた部屋から、大音量でTVが鳴ってる音が聞こえた。
恐る恐る引き返してみると、TVがついてて、音量がマックスになってた。
ブレーカー落ちるまでTVつけてなかったし、音量も普通にしてた筈なのに。

 

695 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:28:48 ID:ANX64Ei/0

TVを消して、座り込んだ俺は、自分が未だににPCを持ってることを思い出した。
PCのモニタに、フォーマットが完了しましたってメッセージが出てたよ。
それ見て、何となくだけど、終わったような気分になった。
さっきの台所の音や足音も気のせいに思えてきた。
寝ることにしたんだけど、さすがに怖くて部屋中の電気つけたまま横になった。
どのくらい寝たのか分からないけど、なんか息苦しくなって目が覚めた。
起きる寸前まで呼吸が止まってたような感覚がした。
ハアハアと息しながら、電気つけようと思って、思い出した。
寝る前に電気つけてた筈なのに消えてる。
そう思った途端、カサカサって音に気が付いた。
台所じゃなく、今いる部屋の中で。
カサカサカサカ…
昆虫が這う音にも聞こえるし、それならゴキくらいだろ。嫌いだが怖くはない。
そう思いこもうとしたけど、身体は多分違うって気づいてんだろうね。
心臓が破裂するくらい早くなって、耳が詰まったようになる。
起きて電気つけようかと思ったけど、またブレーカーだったら、
今度は玄関まで辿り着けない気がした。
目を閉じて、そのまま寝ることにしたの。
そしたらだんだん音が近づいてきて、顔の上を何かが撫でた。
感触で分かったよ。髪の毛だ。
そんですぐ耳元で聞こえたんだ。
「だれ」
凄く小さな声だったけど、間違いなく聞こえた。女だったよ。
俺のセリフだよと思ったけど、黙って返事しなかった。
そしたらカサカサいう音がまた聞こえて、離れていったよ。

 

696 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:29:43 ID:ANX64Ei/0

いつの間にか眠ってた俺は、翌朝起きて鏡見てびっくり。顔中にミミズ腫れができてた。
とりあえず会社休んで、病院行こうと思ったんだけど、その前に気になってPC立ち上げたの。
そんで、拾ったカードを開いたんだけど、フォーマットした筈なのにデータが復活してた。
マジ勘弁してよって泣きそうになった。
見たくなかったけど、昨夜のことが気になって、もう一回見てみると、
やっぱりあの目の無い女が写ってる。
女の次の真っ黒な写真に代わったところで、あることに気付いたの。
昨日は分からなかったけど、真っ黒の中に、ほんの少しだけ光が見えるの。裂目みたいに。
次の写真もそう、端のほうが黒が薄くなって、その向こうに肌色が見えるの。

気になって、フォトショップ使って明るさ調整したり拡大して見てたら、思いついたの。
これってもしかして、レンズに髪の毛が巻き付いてんじゃないかな?って。
向こうに見えるのは、あの女の目の部分じゃないかな?って。
違うかもしれないけど、1度そう思ったらたまらなく気分悪くなってね。カード抜いて、
御守り(祖母から貰った縁結び)に突っ込んで、近所の神社に走ったの。
そんで、境内の隅に埋めて、猛ダッシュで逃げ帰った。
その日は会社休んで皮膚科に行って薬貰って、スパに行ってのんびりして、
家に帰る頃には、俺馬鹿だから恐怖感も失せてたの。
で、部屋に入ったんだけど、なんか意味なく心臓が痛くなったの。耳もおかしい。

えっ?て思いながら、PC確認したけど、当然カードは無い。
神経過敏になってるのかなって思いながらモニタ見たら、
マイドキュに記憶にないフォルダがあったの。
嫌な予感がして開いてみたら、予想通り、あの写真だったよ。全部入ってた。
 

697 :本当にあった怖い名無し:2009/06/18(木) 18:31:24 ID:ANX64Ei/0

コピーなんかしてないよ?
もう頭が真っ白になって、その場に倒れそうになったんだけど
後ろから誰かが俺の背中を支えたの。
それがあの寺生まれで霊感の強いTさんだったんだ。

「遅くなってすまない。でも、もう大丈夫だ」
そう言うとTさんは俺のPCの前に立ち、キーボードを叩きながらお経を唱え始めた。
するとたちどころに部屋に充満していた妙な障気が消え、俺の体も楽になってきたの。
寺生まれってやっぱり凄い。そう思いかけたその時、Tさんが唸り声をあげた。

「むぅぅ…この悪霊め、なかなかしぶとい奴だ」

冷や汗を拭いながらディスプレイを睨みつけるTさん。俺も横から覗いてみると
例のフォルダはもう跡形も無く消えている。が、ノートンがせわしなく動いてるの。
どうやらちょっとしたコンピューターウィルスに感染してしまったようだ。
まあ、この程度なら大丈夫だ。何にせよありがとうTさん。そう言おうとして降り帰った瞬間

「破ぁっ!!」
Tさんの手から放たれた光弾によって、俺のPCが木っ端微塵に吹き飛んだの。
「いやあ、危ないところだった…俺の苦手な機械に取り憑くとはな
 だがやはり、人間の執念の方が一枚上手だったようだな」
Tさんはそうはにかんだ後、得意げに帰っていた。

寺生まれっていい気なもんだ。俺はPCの残骸を拾いながらそう思った。
 

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