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寺生まれのTさんまとめ@オカ板
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55 :1/2:2011/03/08(火) 13:05:26.42 ID:/DoLyHcF0
「もし、そこの人」
会社帰りに私に声をかけてきたのは、今どき珍しい黒い和服の男だった。
「すみません、私は陰陽師をしているNといいます。」
「はぁ」
「――あなたは今、家族のことで悩んでいますね?」
ぎくりとした。
最近娘がよく魘されることを、私は知っていたからだ。
「――なぜそれを?」
「陰陽師だからですよ」
Nさんはそれから、その悪夢の原因は悪霊が妹にとり憑いていることをはなし、このお札を張っていれば安心ということを聞いた。
早速家に帰ると、娘の枕元にそれをはろうとしt
「破ぁ!!」
突然お札に光玉があたり、爆散した。
「それは魂を吸う呪いの護符だ!!」
そう云いつつ現れたのは寺生まれのTさんだ!!
「ぐぁぁぁぁ!!」
苦痛の声と共に護符から黒い煙が上がり、それはやがて巨大な鴉になった。
私は腰を抜かした。
大鴉は私目掛けて突撃してきた。
「危ない!!ぐっ!!」
Tさんが私を庇い、その爪につかまってしまった。
「…ああ、T、さ」
鴉は勝ち誇っているらしく、その嘴をTさんに突き立てようとしていた。

56 :2/2:2011/03/08(火) 13:07:11.14 ID:/DoLyHcF0
「アーメン!!」
眩い光が鴉を襲い、それを吹き飛ばした。
「やれやれ、また大変なことになっているようですね。」
現れたのは教会生まれのKさんだった。
「…K…なんでこんなとこに…?」
「あんな禍々しい気に気づかない訳はないでしょう」
そう涼しい顔をするKを見て、Tさんはふっと笑みを浮かべると、鴉に向き直り構えた。Kさんも構えた。
「いたいけな少女の魂を狙う悪しき式神め!!」
「無垢なる少女の命を奪わんとする悪しき者の使いよ!!」
「お前には仏の慈悲もあるまい、阿鼻地獄へ落ちろ!!」
「あなたに神の加護はない、コキュートスに落ちよ!!」
「「破ぁ!!」」
二人とも手を強く翳すとそこから光が放たれ、鴉に命中した。
鴉は断末魔を残して消えた。

「――あれが悪しき陰陽師の使い魔ですか」
「そうだ。あいつは俺やお前を目の敵にしてくるだろう。」
「大丈夫です。正しき行いを積む我らが負けることなどありませんよ」
そう二人は語って笑いあっていた。

寺生まれと教会生まれって本当に凄い。
私は一切目を覚まさなかった娘を見ながらそう思った。


流れに乗らねばと思ってやった。
反省はしている。

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56 :2/2:2011/03/08(火) 13:07:11.14 ID:/DoLyHcF0
「アーメン!!」
眩い光が鴉を襲い、それを吹き飛ばした。
「やれやれ、また大変なことになっているようですね。」
現れたのは教会生まれのKさんだった。
「…K…なんでこんなとこに…?」
「あんな禍々しい気に気づかない訳はないでしょう」
そう涼しい顔をするKを見て、Tさんはふっと笑みを浮かべると、鴉に向き直り構えた。Kさんも構えた。
「いたいけな少女の魂を狙う悪しき式神め!!」
「無垢なる少女の命を奪わんとする悪しき者の使いよ!!」
「お前には仏の慈悲もあるまい、阿鼻地獄へ落ちろ!!」
「あなたに神の加護はない、コキュートスに落ちよ!!」
「「破ぁ!!」」
二人とも手を強く翳すとそこから光が放たれ、鴉に命中した。
鴉は断末魔を残して消えた。

「――あれが悪しき陰陽師の使い魔ですか」
「そうだ。あいつは俺やお前を目の敵にしてくるだろう。」
「大丈夫です。正しき行いを積む我らが負けることなどありませんよ」
そう二人は語って笑いあっていた。

寺生まれと教会生まれって本当に凄い。
私は一切目を覚まさなかった娘を見ながらそう思った。


流れに乗らねばと思ってやった。
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