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寺生まれのTさんまとめ@オカ板
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141 :元ネタ:宮大工 その4:2009/09/22(火) 23:43:01 ID:KElby8Eu0
 ある日、俺の後に弟子入りして才覚を発揮し、一年ほど前に独立した弟弟子のJが顔を見せた。
「兄さん、ご無沙汰してました」「おう、Jか!元気に仕事してるか?」
「ええ、お陰さまで。兄さんも相変わらず良い仕事してるそうで、噂は良く聞きますよ。」
「よせやい。弟弟子のおめぇの方が先に一本立ちしといて歯ぁ浮くような世辞を言うない。」
「あれ?なんでお世辞って解ったんですか?」「このヤロウ!そういう事言いやがるのはその口かぁ!」
久しぶりの掛け合いだ。俺もJも大笑いしながら再会を喜んだ。
で、どうしたと用件を聞くと、俺と親方に相談あると言う。
親方は法事で出かけているので、出直すか上がって待ってろ言うと、ヤツはおカミさんに土産を渡して挨拶し、一度帰っていった。

夕方過ぎに親方が帰って来るのを見計らったように、一升瓶を提げてJもやってきた。
一通りの挨拶が済んだ後、「で、親方と俺に相談ってのはなんなんだい?」俺は気になっていた事を口に出した。
「はあ...それなんですが...」Jにしては妙にまだるっこしい。また、その尋常ではない雰囲気を俺も親方も感じ取った。
「言ってみねえ。黙ってちゃ解らねえだろが」親方が急かす。
「はい。実は...実は、Z神社の奥宮の修繕を引き受けてしまいまして...」
「「なにっ!」」俺と親方の声がハモッた。「おめぇ...そいつぁ...」俺は滲み出る脂汗を感じながら呻いた。
「あの、Z神社かぃ?間違げぇねえんだな...?」親方でさえ、声が上ずっている。
「一体どういうワケなんでぇ...」親方が手拭で汗を拭う。もう寒い時期だというのに、俺も上着を脱いだ。
Z神社。蛇神様を奉っている小さな神社で現在では神主は居らず、近くにある寺の管理下に置かれている。
そして、その寺の息子はこの界隈の寺社やその関係者を牛耳っているとまことしやかに噂されている強力な祟り神だ。
この、通称「寺生まれで霊感の強いTさん」には恐ろしい伝説が有る。

~~ そして、まとめサイトへと続く ~~

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