[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
一匹のネコがいました。百万回死んで百万回生きました。
あるとき、このネコは船乗りのネコでした。船乗りはこのネコのことが好きでいつも船旅に連れて行ってました。
でも、ある日ネコは海に落ちて死んでしまいました。船乗りは大泣きしてネコのお墓を作りました。
このネコは、あるときは泥棒のネコ、あるときは王様のネコ、女の子のネコ、お婆ちゃんのネコ、サーカス団のネコ。。。色んな人のネコになりました。
飼い主はこのネコが死ぬとみんな大泣きしてお墓を作りました。
でもネコは一度も泣きませんでした。
立派なトラ模様だったので、牝ネコにもてました。たくさんの雌ネコが言い寄って来る中、一匹だけ自分に見向きもしない雌ネコがいました。
その雌ネコのところへ行って宙返りをしました。
「すごいだろ、オレ、サーカス団のネコだった事もあるんだぜ。」
「そうなんだ」
「オレなんか百万回の生きてるんだぜ。君はまだ一回目だろ?」
「ええ」
何日かこんな話をしてるうちにネコは「オレは百万回も。。」と言わなくなりました。
ある日、雌ネコに聞きます。
「そばにいてもいいかい?」
「ええ」
それから一緒に暮らし子ども産まれました。とっても可愛がり自分よりも好きなくらいでした。
子どもも大きくなり側から離れていきました。
自分も雌ネコも年をとっていました。ある朝、雌ネコは死んでしまいました。
ネコは初めて泣きました。朝になって、夜になって、朝になって。。。
ネコは百万回泣きました。
そして、次の朝に泣き止みました。
雌ネコの隣で動かなくなっていました。
ネコはもう生き返りませんでした。
そこに寺生まれで霊感の強いTさんが通りかかるまでは。。。
「泣きながら死んでいくとはかわいそうに。
よっぽどこの世に未練があったのだろう。ふむ。。。」
ネコを見たTさんはそう言うと、何度か印を結び「破ぁっ!!」と唱えました。
その瞬間、辺りに青白い光が走ったかと思うと、ネコは立ち上がり
百万一回目の生命をスタートさせていました。
「別に感謝しなくていいぞ。おまえにはもともと不思議な生命力が備わっていた
ようだから、オレはほんの少し後押しをしただけさ。
そっちの雌ネコも生き返らせてやりたかったんだが、残念ながらオレの手には
負えないようだ」
Tさんはネコにこっぴどく引っ掻かれ、罵られ、謗られ、疎まれました。
追記を閉じる▲
ネコは初めて泣きました。朝になって、夜になって、朝になって。。。
ネコは百万回泣きました。
そして、次の朝に泣き止みました。
雌ネコの隣で動かなくなっていました。
ネコはもう生き返りませんでした。
そこに寺生まれで霊感の強いTさんが通りかかるまでは。。。
「泣きながら死んでいくとはかわいそうに。
よっぽどこの世に未練があったのだろう。ふむ。。。」
ネコを見たTさんはそう言うと、何度か印を結び「破ぁっ!!」と唱えました。
その瞬間、辺りに青白い光が走ったかと思うと、ネコは立ち上がり
百万一回目の生命をスタートさせていました。
「別に感謝しなくていいぞ。おまえにはもともと不思議な生命力が備わっていた
ようだから、オレはほんの少し後押しをしただけさ。
そっちの雌ネコも生き返らせてやりたかったんだが、残念ながらオレの手には
負えないようだ」
Tさんはネコにこっぴどく引っ掻かれ、罵られ、謗られ、疎まれました。