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- 495 :1/2:2010/06/07(月) 14:38:21 ID:wtUT/oZj0
- 「私メリーさん…今駅前に居るの…」
そんな電話が深夜にかかってきたら誰でもビックリするだろう
続けて電話が鳴る「私メリーさん…今貴方の家の近くに居るの…」
ヤバい…近づいてくる、俺は段々恐ろしくなってくる
もしここまで来られたら一体どうなってしまうのか…俺は恐怖する
ジリリリリ、電話が鳴り恐る恐る俺は受話器を取った…
「もしもし…ワたシめリーsン…いマ玄カんのmェに…」
風景がグワングワンと揺れ、頭がパニックになる
電話の向こうでも何を言ってるのか分からない
その時、バンッ!、玄関のドアが叩かれる音が響いた
バンッ!…バンッ!…1回、2回…ドアが叩かれる
ガタ…ガタガタガタガタガタ…向こう側からドアを開けようと押しているのが分かる
ジリリリリ!!けたたましく電話が鳴り、俺は覚悟を決めた
俺『…もしもし』
メリーさん「…アケテ?」
俺『…すいません、ウチ引き戸ですし鍵かかってません』
メリーさん「・・・・・・・ほぇ?」
あまりにも間の抜けた可愛らしい声に苦笑し俺は玄関まで迎えに行ってやった
玄関先の彼女は顔を真っ赤にして「すくゎqwせdrftgyふじこl!!」とか
わけの分からない事を叫んでいて近所迷惑だったので部屋に連れ込みお茶を振る舞ってやり落ち着かせる
落ち着いた彼女と世間話をする、1日のノルマがどうとか先輩メリーがどうとか
お化けの世界も大変なんだろうと少し同情してしまった
それ以来、メリーさんは暇があると俺の家にお茶をたかりに来るようになった
彼女曰く「別にたかりに来てるわけではなく呪いに来てるのだ」とのこと
顔を真っ赤にして言っても説得力がないんだが、と俺は微笑ましく思っていた
- 496 :2/2:2010/06/07(月) 14:38:38 ID:wtUT/oZj0
- ピンポーン
ある日の深夜、チャイムが鳴った、ティーセットの用意をしていた俺はいつもの様に玄関先まで彼女を迎えに行く
ドアを開けると彼女は一瞬だけパァッ!っと笑顔になり、ハッと気づいてすぐに仏頂面になってしまう
そんなやり取りが楽しく俺が微笑んでいると、彼女は決まって「何ニヤニヤしてるのよ」と頬を膨らませる
俺が『何でもないよ』と微笑み、彼女を家に上げる、今日も深夜の楽しいお茶会がはじまる
「そこまでだ!!」
低い猛獣の様な声が響き、彼女のうしろに男が立って居るのに気付いた
『Tさん!?』寺生まれで霊感の強いTさんだった
彼女はTさんの迫力に怯え俺の後ろに隠れる
「おのれ!民間人を盾にするとは、畜生外道にも劣る悪霊め!!だが甘いッッ!!」
Tさんは両手を握り締め俺の背後の彼女に向ける
バッと両手を開くと青白い糸の様な光が背後の彼女に絡み付いた
Tさんが両腕を真上に上げると彼女も糸ごと天井に張り付けられた
「破ぁ――ッッ!!」
Tさんが吼え、両手から青白い光弾を放ち彼女を天井ごと吹き飛ばした
天井の大穴の向こうに見える星空を悲しげに見つめTさんは煙草に火をつける
「夢のお茶会は夢のまま…な…」
Tさんが「破っ!」っと軽く手をかざすと掌から青い光が溢れ俺は気を失った
目が覚めると俺は泣いていた
テーブルの上にはティーセットが茶を淹れる前の状態で置いてあった
それを見てると何故かまた涙が溢れてきた
そして心の中に、知らない女の子の向日葵のような笑顔と
寺生まれにいつかバックドロップをかましてやろうと言う決意だけが残っていた
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- 496 :2/2:2010/06/07(月) 14:38:38 ID:wtUT/oZj0
- ピンポーン
ある日の深夜、チャイムが鳴った、ティーセットの用意をしていた俺はいつもの様に玄関先まで彼女を迎えに行く
ドアを開けると彼女は一瞬だけパァッ!っと笑顔になり、ハッと気づいてすぐに仏頂面になってしまう
そんなやり取りが楽しく俺が微笑んでいると、彼女は決まって「何ニヤニヤしてるのよ」と頬を膨らませる
俺が『何でもないよ』と微笑み、彼女を家に上げる、今日も深夜の楽しいお茶会がはじまる
「そこまでだ!!」
低い猛獣の様な声が響き、彼女のうしろに男が立って居るのに気付いた
『Tさん!?』寺生まれで霊感の強いTさんだった
彼女はTさんの迫力に怯え俺の後ろに隠れる
「おのれ!民間人を盾にするとは、畜生外道にも劣る悪霊め!!だが甘いッッ!!」
Tさんは両手を握り締め俺の背後の彼女に向ける
バッと両手を開くと青白い糸の様な光が背後の彼女に絡み付いた
Tさんが両腕を真上に上げると彼女も糸ごと天井に張り付けられた
「破ぁ――ッッ!!」
Tさんが吼え、両手から青白い光弾を放ち彼女を天井ごと吹き飛ばした
天井の大穴の向こうに見える星空を悲しげに見つめTさんは煙草に火をつける
「夢のお茶会は夢のまま…な…」
Tさんが「破っ!」っと軽く手をかざすと掌から青い光が溢れ俺は気を失った
目が覚めると俺は泣いていた
テーブルの上にはティーセットが茶を淹れる前の状態で置いてあった
それを見てると何故かまた涙が溢れてきた
そして心の中に、知らない女の子の向日葵のような笑顔と
寺生まれにいつかバックドロップをかましてやろうと言う決意だけが残っていた
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