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- 276 :本当にあった怖い名無し:2009/11/19(木) 00:33:26 ID:cDuwtqB90
- ある所にとても仲のいい夫婦と彼らの幼い息子の3人家族が住んでいた。
ある時この夫婦が言い争いになって、優しいが短気だった夫は
妻の言い分に激昂し、思わず包丁で妻を刺し殺してしまった。
我に返り青ざめた彼は、台所の床下に穴を掘るとそこに妻の死体を埋めた。
そして息子に「ママは遠いところへ旅に出た」とだけ告げ、近所の人達には
「実家へ帰っている」と嘘をつき、ごまかし通す事にした。
ところがその日からどうも息子の自分を見る目がおかしい。何か言いたそうに
黙ってこちらを見つめてくる。
遂にごまかし切れないと感じたある日、男は食事の席で息子に
「お前に言っておきたい事がある」と言った。
すると男を手で制し、息子がこんなことを聞いてきた。
「パパ、僕もパパに聞きたい事があるんだ。
どうしてパパは、ずっとママをおんぶしているの?」
『愛憎深き故、だ。人間の業なのさ』
「「!?」」
男と息子が振り返ると、ダイニングの入り口に男が立っていた。
あれはそう、寺生まれで霊感の強いTさんだ!
「少年よ、人は、いや漢は時として愛する者を手に掛けて心の中で
血の涙を流すものだ。そう、まるでサウザーやラオウのように…」
男泣きしながら世代的に完全にズレたよく解らない説明を息子にすると
Tさんは男の方に向かって手をかざし「破ァーーー!!」と唱えた。
Tさんの手から青白い光弾のようなものが飛び出し、眩い光の尾を引いて炸裂すると
男を粉みじんに粉砕して跡形もなく消し去った。
「これですべて解決だ。少年よ、幸せにな」
グッとサムアップすると、Tさんはいい笑顔でダイニングの入り口から悠然と去って行った。
あとには(゚Д゚)な顔をした息子と母親の霊だけが残った。
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