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- 173 :本当にあった怖い名無し:2009/10/01(木) 21:42:44 ID:d6lRmmGb0
- この間、池袋でボーリングしてたら、ピンが立ってる後ろ(玉が飲み込まれていく方)から、黒い影がずるーっ!!て這い出してきた。
順番待ちしてた僕は驚いて固まってたんだけど、周り見たら他の人は気付かない様子。
しかもずっと見てたら一人、また一人と影が這い出してき続けて、結局6人ぐらい出て来た。
こっちに来たりすることはなく、6人並んだ後に、床に溶ける様に消えて行こうとした。
「破ぁーーーーー!!」
気合の入った掛け声とともに隣のレーンの客が豪快にボールを投げた。
振り返ってみると、それはまさしくリストギアを手に嵌め、マイシューズ・マイウェアに身を包みマイボールを投げたばかりの、
寺生まれで霊感の強いTさんがキメポーズで微動だにしない姿だった。
投げられた16ポンドのボールは青白い光を纏って光弾と化し、ピンをなぎ倒してなお威力を弱めないまま
黒い影の潜んだ辺りに激突した。
眩い閃光が辺りを包み、それがおさまると先程の黒い影達は解けるようにゆっくりと白い光に包まれていった。
モニタにはチカチカと「Turkey!」の表示。
片手で煙草に火をつけ、紫煙を吐き出すとTさんは俺に向かって微笑んで言った。
「奴らは人の賑わう場所に惹かれてやって来ただけだ。寂しかっただけなのさ。
だから早く次の生を受けられるように、ちょっとだけ手伝ってやったって訳だ」
少しはにかみなが煙草をふかすTさんを見て、寺生まれって凄い、あらたm
店員「ちょっとお客さん!ココ禁煙ですよ!!」
あと10分ほどで真夜中になるという時間帯に、私は特急電車に乗っていた。
やがて、途中の駅で一人の男が乗り込んできた。
その男は、電車のドアが閉まると、突然我に返ったように乗客の顔を見回し始めた。
「すみません。あなたの年齢は28歳ですか?」
男が私に話しかけてきた。
「そうですが、どうしてわかったんですか」
私が聞き返しても、男は無視して、また別の人に話しかけた。
「あなたの年齢は45歳ですか?」
「そうですけど……」
「あなたは62歳ですね?」
「どうしてわかったんだ?」
そんなやり取りを繰り返していく。
どうやら、その男には、顔を見ただけで年齢を当てる特殊能力があるらしい。
次の停車駅までは、まだ15分以上ある。
私を含め、乗客たちは全員その男に注目し始めた。
「あなたは50歳ですね?」
「そうですが、あと5分で日付が変わったら、51歳になるんですよ」
最後に質問された女性は、笑顔でそう答えた。
年齢を当てていた男の顔が、その途端に青くなった。
「破ァァー!」
突然、寺生まれで霊感の強いTさんが立ち上がると、その男に向かって光る切符を投げつけた!
すると、年齢を当てていた男が青い影に変身した。
「こいつが当てていたのは乗客の年齢なんかじゃない! こいつは乗客の脳をいじくり、偽の記憶を植えつけていたんだ!」
Tさんはそう言って私の頭に手を載せた。
その途端、私は思い出したのです。
私はまだ17歳で、Tさんの後輩だったことを。
「誕生日を祝ってもらえなかったことを悔しく思う人々の想念がこいつの正体だ。みんなで誕生日を祝えばこいつは消える」
Tさんがそう言うので、乗客全員で青い影の誕生日を祝ってあげることにしました。
「……ハッピバースデー、ディア青い影~、ハッピバースデー、トゥーユー♪」
すると、満足したのか青い影は煙のように消えてしまいました。
寺生まれって凄い。今日が私の誕生日だと忘れているTさんを見ながら、改めてそう思いました